老化は、摂食の力、消化の力、排泄の力すべてに影響を及ぼす


【バランスの良い食事】

 腎機能が落ちている夫の場合塩分、カリウム、蛋白質などの調整が必要になっているが、

そのために栄養が偏らないよう、いろんな食品を多品目に使うよう心掛ける。

 あまり考えすぎると苦痛になるので、旬のものを多品目で使うのが一番楽なやり方。

 

【冷凍の活用】

日付を書いてきちんと管理することが大切・・古くならないよう順序良く使い切る。

野菜・肉などを煮て、一回分ずつジップロックに小分けにして冷蔵

(空気を抜いてペタンコにし、真ん中を押えて二つに区切ると、2回分が一度に冷蔵できる)

(同じように三分の一、四分の一も可能)

 

【刺身】

日本人にとって、刺身はやはり一番の御馳走。高齢になっても、時々欲しい食べ物だ。

鮪をわさび醤油で。

 「づけ」にして 、海苔をちらしたとろろと一緒に。

鯛の刺身はまた格別。最後は鯛茶漬けで。

シマアジ・はまち・金目・鯵・・それぞれの美味。

銚子から新鮮な魚を持ってきてくれる吉田さんの車は生きる支え。

誕生日、奮発して最高の雲丹を買って、シャルドネと・・

【食べ易さ】

 

・・とろみをつける・・

 とろみも緩い方が食べやすい。汁物代わりのつもりで、全体にゆるくとろみを付けると食べやすい様だ。

 

硬いものが食べられなくなるのは当然だが、ぱさぱさするものも食べにくい。

ほうれん草などの葉物野菜も、ゆで時間を長くして繊維を柔らかく煮ると食べやすくなる。

鶏肉をよく煮込んだスープに白菜や長ネギ、豆腐などを入れたものは味噌味・醤油味・ポン酢・ゴマ味など

味付けを変えると多様に楽しめる。

【スープは一番のご馳走!】

辰巳芳子さんの・・命を支えるスープ「あなたのために」という本があるが、手間ひまかけたスープは本当においしい。

私の好きなスープは秋冬はまず≪蕪のスープ≫柔らかい葉っぱの緑色と蕪の香りがピカイチ。

≪あさりのクリームスープ≫ふっくらしたあさりと軟らかく煮えたジャガイモ、ベーコンの香りはクリームと相性が良い。

春は≪グリーンアスパラのスープ≫、アスパラの香りが春の力をくれる。

≪空豆のスープ≫冷たく冷やしたビシソワースは緑の美しさと共に食欲をそそる。

夏はフレッシュな≪トマトのスープ≫ホウロウの鍋の中によく熟したトマトの皮とヘタをとってつぶし、ひと煮立ちさせて裏ごしして塩で味を調えたものを瓶に入れて冷蔵庫で冷やす。朝の食卓に最高の一品。


【くだもの】

   夏のスイカは命の水。

食欲がないとき、スイカだけはすんなりと喉を通る。

ほどよい淡白さ、ほどよい甘さ。

 

小玉スイカやマダーボールは老人の家庭にとって有難い。

買って帰るにもほどよい大きさ。それでいて大きなものにはない味の良さに、いつも感動させられる。

 

夫が最後に食べたのもスイカ。「美味しい!」と喜んだ顔が忘れられない。

【朝のスムージー】

朝のスムージーは元気の素。

バナナ・林檎・パイナップル・ミカンを季節に合わせて適当に基材にする。

青菜(小松菜・ほうれん草・大根葉・キャベツ)茹でて刻んで冷凍しておいたものをそのまま少しずつ取り出して入れる。

香の野菜(セロリの茎や葉・ピーマンは取り立てを四つ割りにしてヘタや種を取ったものを冷凍しておく)

冷凍のくだもの(苺・桃・キウイ・ブルーベリーなど)

 

カップ1杯のスムージーを作るときはカップ半量の水かミルクをくわえてミキサーにかける。

出来立てを食卓へ!


質のいいものを、少しで良い。